派遣の研究職ってアリ? 実は結構悪くないので解説します

はじめましてぽとすぃです。
派遣の研究員って耳にされたことありますよね。
最近は様々な派遣会社があって、研究職や技術職に特化した派遣会社もたくさん存在しています。
実際に私は現在、派遣会社の正社員として大手製薬会社の研究員をしています。
そこで、派遣の研究職についてどのようなものかお伝えしますので、転職や復職、就活に役立てて頂ければ幸いです。
今、あなたが働いている現状によりけりですが、思っていたほど悪い待遇ではないので一度考えてみてはいかがでしょう。

派遣会社の仕組み

まずは、簡単に派遣会社の仕組みについて説明します。
下の図を見て頂けるとわかりやすいと思います。
実際に派遣会社で働くときの流れとしては、はじめに派遣元となる派遣会社に就職して、情報を登録後に派遣先となる実際に就業する会社を探すことになります。
ですが、派遣元は派遣先と取引しているため、派遣元は派遣先の情報やどのような募集があるかを把握しているので自分が入りたい企業(実際に就業する会社)に入れそうなのかは派遣元に入社を決める前にある程度さぐりを入れるようにしましょう。

語句説明

派遣元:雇用される派遣会社

派遣先:実際に仕事をする会社

派遣の研究には2種類ある

派遣の中にも雇用形態として2種類存在しています。

正社員

派遣元の会社に正社員として雇用される形態。
研修期間や、派遣先が決まっていない間も固定給が支給される。
ボ-ナス有。

契約社員

派遣元の会社に契約社員として雇用される形態。
基本的に働いた時間に応じて給与が発生するので、派遣先が決まっていない期間などは無給状態になってしまう。
ボ-ナス無。

※注意:私が受けた5社くらいの派遣会社に共通していたのですが、派遣先について全国どこでも可能な方は正社員として雇用してもらいやすいです。
一方、実家・自宅の近くで働きたいなど特定の地域で働きたい場合は契約社員になる場合が多いです。

求人対象はどんな人

もちろん新卒も採用していますが、積極的に第二新卒や中途採用を行っているところが多く、中でも即戦力が求められやすい傾向です。
とはいえ、派遣先もいろいろありますので学生時代に分析をしていただけで今は別の職種に就いている方から現役で企業や大学で研究開発などを行っている方まで幅広い人材を確保したいようです。
簡単な業務なら未経験でも採用したいと謳っている派遣会社もあります。

給与・福利厚生について

給与

新卒での条件は各派遣会社のホ-ムページで募集要項をチェックして頂けばわかりますが、率直に言うと正社員で入社した場合と大差ないと認識して頂いていいかなと思います。
気になるのは、転職や復職の方の場合の給与ですよね。就活の際に「給与を交渉してもいいのか」と悩んでる方もいるようですが…。
臆さずにドンドン交渉していきましょう。
もちろん破格をお願いしても聞いてくれないでしょうが、交渉しなければ自分の意志は伝えられませんので頑張りましょう。
私も後で少し経歴を説明しますが、ザっと30代前半で残業無しで400万円を提示していましたが、おおよその金額は了承してもらえています。

福利厚生

私が受けた派遣会社は残業代はもちろん出ますし、保険もすべてカバーされていました。
通勤手当も全額支給のところが多いみたいです。
ただし、社宅制度に正社員と契約社員で差が出る派遣会社が多かったです。
正社員は社宅制度があり、仲介業者が見つけてきた派遣先に近い物件の家賃を派遣会社が何割か負担してくれます。
一方で契約社員は、自身で住みたい地域を指定している代わりに、社宅制度が対象外か家賃補助の割合がかなり低くなってしまいます。
また、派遣先で勤務する際には雇用形態に関わらず食堂などは使用できることがほとんどです。

業務内容(私の実体験)

実際の業務内容ですが、簡単なものでは正社員の方の実験の準備(試薬の調整やサンプリングに必要な機器・器具の用意)をすることもあります。
あとは生命科学系の方なら行ったことのある実験であるELISA、qPCR、Western Blotting、フロ-サイトメーター、各種キットを用いたデ-タ出しが多いです。
基本的にはデ-タを取るところまでの場合が多いですが、デ-タ取得後の解析も依頼に合わせておこなう場合もあります。
実験に関して私の場合もそうですが、前職で実験から少し離れていた方はいきなり実験することに不安がありますが、その点は心配されなくても問題ありません。
はじめの数回は依頼してくる方と一緒に実験を行って、一人でも不安が無くなったころに独り立ちするところがほとんどですので。
おそらく派遣先も使えないデ-タを出してもらっても効率が悪いので、研修やOJTには力を入れています。
ちなみに製薬企業に感心がある方向けにですが、実験動物を扱ったことがあるほうが派遣先から喜ばれますし、派遣先の募集内容に当てはまりやすいと思います。

キャリア形成はどうなる

正直なところキャリア形成については、派遣の研究においてなかなか難しい問題なのかなと現時点では感じています。
私自身まだ入社して3か月なので先のことが見えていない状態です。
可能性として考えられるのは以下の4点になるかと思います。

  1. 派遣として研究を続けていく
  2. 派遣先の企業に正社員として雇用してもらう
  3. 派遣としてスキルを磨き、企業の研究として転職する
  4. 全くこれまでと関係のない職種・業界に転職する
     

1.簡単ですが今後の年収アップや結婚したいなどの面からも最終手段にしたいところです。
逆を言えば、最悪は派遣の正社員として雇用され続けますが、機会があれば②や③もしくは④を狙ってドンドン前向きに動けばいいのではないでしょうか。

2.一番理想の展開はこちらではないでしょうか。ある程度職場にも馴染み、必要と判断されて正社員として雇用されますし、自分自身もわからない点などが多くはない状況ですのでしっかりとして判断が出来ます。
昨今では、派遣先での正社員雇用も少なからず事例がありますので狙ってもイイのかなと思います。
ただ、派遣先に正社員雇用される場合は、派遣元と揉めないよう円滑に退職できるようにしっかり話しましょう。
せっかく派遣先が正社員として雇用する意思を示してくれても派遣元と揉めごとになってご破算なんてことは最悪ですからね。

3.派遣元が良心的な会社に依存しますが、新たなスキルを身に着けることが出来る派遣先を積極的に教えてくれる派遣元が多いようですので、自身のスキルを少しずつアップさせて、派遣元を通してではなく自身で転職先を探すのも良いと思います。

4.これまでの経験でほかの職種や業界にチャレンジしたいと思うようになったり、派遣で研究をしながら資格を取得して資格を活かせる職に就きたいとゆうのも選択肢としていいかと思います。
派遣元によっては資格取得を応援する制度があり、合格すれば受験料を負担してくれたり、お祝い金としていくらか給付されることもあります。
そのような制度がある場合は、せっかくですので使わない手はないですよね。

私の経歴とこれまでの経緯(気になる方だけどうぞ)

私の経歴と派遣に決めた経緯についてお話しさせて頂きますので。

大学卒業(遺伝子工学専攻)

大学とは別の大学院修士課程(2年間)へ進学(生命科学専攻)

修士課程を卒業した大学院博士課程(3年間)へ進学

博士号が3年で取得できなさそうなので半年間大学に研究員として雇用されながら博士論文を書く

博士号取得(生命科学系で昔の農芸化学に該当すると思います)

某有名お菓子メーカーの原材料を扱うグループ会社に研究開発職として入社

都合により退社(働いていた期間は1年半くらい)

マレーシアの外資系企業に入社(日本語のコ-ルセンタ-)

日本で再就職するために帰国(働いていた期間は1年間)
↓                                                                                                                  
派遣の研究員として入社(現在、入社3か月)

※就活は2か月くらいしました。

私の場合は、明確に「派遣で働くなら興味が一番ある製薬企業」と決めていました。
選択肢としては、一般企業の正社員で研究員として働くか、派遣でもいいから製薬企業に入る二択でしたね。
本当は製薬企業に正社員として研究員で働きたいんですが、そこはやはり狭き門で、特に生命科学系からは募集すらないのが現状でした。
結局、派遣会社に入社したのですが、以下の2点を条件に決めました。

1.派遣会社には派遣先が大手製薬企業じゃないと嫌である旨を伝えて、その点を了承してくれたこと

2.派遣先から直接雇用されるケ-スが少ない事を確認し、そうなった場合に派遣元も了承してくれること

要するに夢である製薬企業に入社したいけど、いきなり正社員で雇用されることは非現実的なので、まずは派遣として入って、あわよくば正社員になる計画です。
また、その計画が厳しいようなら資格などを取得して別の道を歩もうかとも考えています。

まとめ

最後になりましたが、これからの時代は寿命も延びて何歳まで生きるかわからず、不安もすごく多いと思います。
しかし、悲観するのではなくていかに楽しく生きられるを考えて過ごした方が前向きでいられて良いのではないでしょうか。
仕事は人生においても大部分を費やす非常に大切なことですが、正しい答えはありません。
自分がしたいこと、なりたい自分に一歩でも近づけるように過ごす1ステップとして捉えれば、派遣で研究も悪くないのではないでしょうか。
また、同じ派遣で研究をしている方でも目標をもっている方とそうでいない方では今後の生き方に差が生まれることは間違いありません。
派遣の研究は世間の評価は低いかもしれませんが、ほとんど残業がなく自由度が高いので、その分趣味や資格取得など自分磨きに掛けられる時間が増えるのでそこはメリットであると考えます。
私自身、まだまだ今後どうなるかわかりませんので、情報の更新を行いたいと思います。
最後までお読みいただき有難う御座いました

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