マレーシア移住完全ガイドでも触れた「MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)」。マレーシアへの長期滞在を考えたときに、必ずと言っていいほど候補に挙がる制度です。

私自身はMM2Hでの移住経験はなく、就労ビザでの移住でしたが、読者の方からの関心も高い制度なので、公式情報をもとに現時点(2026年)での内容を整理しました。この制度は改定が非常に多いことで知られているため、実際に申請を検討する際は、必ず最新の公式情報を確認するようにしてください。
この記事でわかること
- MM2Hの基本的な仕組み
- ティア(シルバー・ゴールド・プラチナ)ごとの違い
- 申請の大まかな流れ
- MM2Hを検討する際の注意点
目次
- MM2Hとはどんな制度か
- ティア(シルバー・ゴールド・プラチナ)の違い
- 申請の流れ
- MM2Hのメリット
- 検討する際の注意点
- まとめ
1. MM2Hとはどんな制度か
MM2Hは、外国人向けにマレーシア政府が提供している長期滞在プログラムです。もともとは退職者向けの制度として始まりましたが、その後何度も改定が重ねられ、現在は資産や収入の条件を満たした外国人が長期間マレーシアに滞在できる制度として運用されています。
出稼ぎ目的の就労ビザとは異なり、現地での就労を前提としない点が大きな特徴です(ティアによって就労に関する条件が異なる場合があるため、詳細は最新情報の確認が必要です)。
2. ティア(シルバー・ゴールド・プラチナ)の違い
現在のMM2Hは、大きく分けて「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の3つのティアに分かれています。ティアによって、定期預金額・不動産購入の条件・滞在可能期間などが異なります。
- シルバー:3つのティアの中では最も条件が緩やかで、ビザの有効期間は比較的短め
- ゴールド:シルバーより条件が上がる分、有効期間も長くなる
- プラチナ:最も条件が厳しい分、有効期間も最長
2026年時点で確認できた大まかな条件は、以下の通りです。この分野は改定が非常に多いため、あくまで目安として捉え、実際の申請前には必ず最新の公式情報を確認してください。
| ティア | 定期預金額の目安 | 不動産購入額の目安 | ビザ有効期間の目安 |
|---|---|---|---|
| シルバー | 15万USD程度 | RM60万以上 | 5年程度 |
| ゴールド | 50万USD程度 | RM100万以上 | 15年程度 |
| プラチナ | 100万USD程度 | RM200万以上 | 20年程度 |
| SEZ/SFZ(ジョホール特区) | 3.2万〜6.5万USD程度(年齢による) | ジョホール州Forest City内の物件に限定 | 10年程度 |
※上記に加えて、認定エージェントへの申請手数料(シルバー・SEZ/SFZでRM4万程度、ゴールドでRM5.5万程度、プラチナでRM7万程度が目安)も別途かかります。
また、条件面では以下のような変更もありました。
- 申請者の年齢:30歳以上→25歳以上に引き下げ
- 収入証明・資産証明:2021年の改定で月収RM40,000以上の証明が必須化されましたが、2023年12月に一度撤廃され、資産(定期預金額)のみが審査基準になったとされる時期がありました。しかし2026年時点でも「収入証明が再び必要になった」とする情報源と「不要」とする情報源が混在しており、正直なところ情報が割れています。この点は特に、申請前に認定エージェントへ直接確認することを強くおすすめします。
これらの数字は執筆時点(2026年)で確認できた情報であり、今後さらに変更される可能性が十分にあります。古い情報のまま判断せず、申請直前に必ず認定エージェントやマレーシア移民局の公式情報で最新の金額・条件を確認するようにしてください。
3. 申請の流れ
MM2Hは、個人で直接申請することができません。必ず認定された登録エージェントを通して申請する必要があります。大まかな流れは以下の通りです。
- 認定エージェントを選定し、相談・条件確認を行う
- 必要書類(収入証明・資産証明など)を準備する
- 申請書類を提出し、審査を受ける
- 承認後、マレーシアへ渡航し、ビザの貼付・定期預金口座の開設・健康診断・医療保険加入などの手続きを行う
エージェントによって対応やサポート内容に差があるため、複数のエージェントを比較検討することをおすすめします。
4. MM2Hのメリット
- 長期間(ティアによって5年〜20年)マレーシアに滞在できる
- 申請者本人だけでなく、配偶者や子どもなど家族の帯同も可能な場合がある
- 現地の医療・教育システムを利用できる
5. 検討する際の注意点
- 制度改定が非常に多い:2021年、2024年、2025年、2026年と、短いスパンで条件が変更されてきた歴史があります。「以前調べたときの条件」で判断せず、申請直前に必ず最新情報を確認してください。
- 年間の最低滞在日数がある:目安として年間90日程度の滞在が求められますが、50歳以上は免除されるなど、年齢によって扱いが異なる場合があります。「ビザだけ取得して、ほとんど滞在しない」という使い方は想定されていないので注意が必要です。
- エージェント選びが重要:個人で直接申請できない制度上、エージェント選びが手続きのスムーズさを大きく左右します。実績や口コミ、対応の丁寧さなどを事前に確認しましょう。
- 情報源は公式・準公式のものを優先する:ブログやSNSの情報は、制度改定前のものである可能性があります。最終的な判断は、マレーシア移民局やMM2H公式サイトなど、一次情報での確認をおすすめします。
6. まとめ
MM2Hは、マレーシアへの長期滞在を目指す外国人にとって代表的な制度ですが、条件が頻繁に改定される点は必ず押さえておきたいポイントです。ティアごとの違いや申請の流れを大まかに把握したうえで、実際に検討する段階では認定エージェントや公式情報を通じて、最新の条件を確認するようにしてください。
次回は、学生ビザについても詳しく解説する予定です。



コメント