マレーシア移住完全ガイドでも触れた「扶養ビザ(Dependent Pass)」について、今回はもう少し詳しく解説します。私自身は独身での移住だったため扶養ビザの取得経験はありませんが、家族での移住を考えている方からの関心も高いテーマなので、公式情報をもとに整理しました。
この記事でわかること
- 扶養ビザ(Dependent Pass)とはどんな制度か
- 対象となる家族の範囲
- 申請の流れ
- 扶養家族の就労に関するルール
- 2026年の制度改定のポイント
1. 扶養ビザ(Dependent Pass)とはどんな制度か
扶養ビザは、マレーシアで就労ビザ(Employment Pass)を取得した人が、配偶者や子どもを帯同してマレーシアに滞在するために取得するビザです。扶養ビザの有効期間は、原則として主たる就労ビザ保持者の有効期間に合わせて発行されます。
2. 対象となる家族の範囲
マレーシア移民局の情報によると、就労ビザ保持者が扶養ビザを申請できる対象は、**配偶者、18歳未満の子ども(法的に養子縁組した子どもを含む)**とされています。情報源によっては「21歳未満の子ども」としているものもあり、年齢の基準は資料によって差があるため、実際に申請する際は最新の公式情報や勤務先企業の担当者に確認することをおすすめします。
また、就労ビザの種類(現地法人・ラブアン法人など)によっては、両親も対象に含められるケースがあるとする情報もあります。家族構成によって対象範囲が変わる可能性があるため、この点も個別に確認が必要です。
3. 申請の流れ
扶養ビザは、個人ではなく雇用主(会社側)を通じて申請するのが基本的な流れです。主たる就労ビザ保持者がすでに承認されていることが前提となり、会社のESD(Expatriate Services Division)アカウントを通じてオンラインで申請が行われます。
大まかな流れは以下の通りです。
- 主たる就労ビザ(Employment Pass)が承認されていることを確認
- 会社を通じて、配偶者・子どもの扶養ビザをESD経由で申請
- 必要書類(結婚証明書、子どもの出生証明書など)を提出
- 審査後、扶養ビザが発行される
扶養ビザの有効期間は、主たる就労ビザ保持者の期間に連動するため、更新のタイミングも合わせて管理する必要があります。
4. 扶養家族の就労について
扶養ビザで滞在している配偶者などが、マレーシアで働きたいと考えるケースもあるかと思いますが、扶養ビザだけでは就労することはできません。扶養ビザ保持者が働くためには、別途「就労許可(Work Permit Exemption)」を取得する必要があり、自動的に就労が認められるわけではない点に注意が必要です。
家族での移住を考えている場合、配偶者の就労を希望するのであれば、この手続きについても早めに情報収集しておくことをおすすめします。
5. 2026年の制度改定のポイント
2026年6月に発効した給与制度の改定にともない、扶養ビザを申請できる対象が、特定の就労ビザ(Employment Pass)カテゴリーと学生ビザ保持者に限定されるという変更がありました。以前はより幅広い就労ビザ保持者が扶養家族を帯同できましたが、現在は対象となるビザのカテゴリーが絞られている可能性があります。
家族での移住を検討している場合は、自分が取得予定(または取得済み)の就労ビザのカテゴリーが、扶養ビザの対象に含まれているかを、内定先の会社や移民局の公式情報で必ず確認するようにしてください。
6. 注意点
- 年齢基準や対象家族の範囲は情報源によって差がある:18歳未満とする公式情報がある一方、21歳未満とする情報もあるため、最新の公式情報での確認が必須です
- 扶養ビザだけでは就労できない:配偶者の就労を考えている場合は、別途手続きが必要になります
- 2026年の改定で対象範囲が絞られた可能性がある:自分の就労ビザのカテゴリーが対象に含まれるか、事前確認が欠かせません
- 申請は会社主導:個人で直接申請する制度ではないため、内定先の会社の担当者との連携が重要です
まとめ
扶養ビザ(Dependent Pass)は、就労ビザ保持者が家族を帯同してマレーシアに滞在するための制度です。対象となる家族の範囲や年齢基準は情報源によって差があり、また2026年の改定で対象範囲が絞られた可能性もあるため、家族での移住を考えている方は、必ず最新の公式情報や勤務先企業を通じて条件を確認するようにしてください。
これで、就労ビザ・MM2H・学生ビザ・扶養ビザと、マレーシアの主要なビザについて一通り解説してきました。それぞれの記事もあわせてご覧いただき、ご自身の状況に合ったビザ選びの参考にしていただければと思います。
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