マレーシア移住の保険はどうする?|クレカ付帯・海外旅行保険・現地の医療保険の選び方

「マレーシアに移住したら、病気やケガのときの保険はどうすればいいの?」
「クレジットカードの保険があるから大丈夫?」

移住の準備では、ビザや住まいに目が行きがちです。ですが、保険は出国前に決めておかないと、あとから入れないものもあります。

この記事では、マレーシアに移住するときの保険の考え方と、選択肢ごとの特徴をまとめます。

この記事でわかること

  • 移住すると、日本の健康保険はどうなるのか
  • マレーシアの医療費の事情
  • 移住者が使える保険の4つの選択肢
  • 働き方・家族構成別の保険の考え方
  • 出国前にやっておきたいこと

移住すると、日本の健康保険はどうなる?

住民票を抜いて(海外転出届を出して)移住すると、日本の国民健康保険の資格はなくなります。市区町村の窓口で資格喪失の手続きをして、保険料を精算します。

つまり、移住したあとは「日本の保険証を使って3割負担で治療を受ける」ことはできなくなります。マレーシアで病院にかかったときはもちろん、一時帰国したときに日本の病院にかかる場合も、そのままでは全額自己負担になるので注意しましょう。

※日本の会社に籍を残したまま海外に赴任する場合などは、扱いが違うことがあります。くわしくは、住んでいる市区町村や勤務先に確認してください。

マレーシアの医療費の事情

マレーシアの病院は、大きく公立病院と私立病院に分かれます。

公立病院私立病院
費用安い(マレーシア人はほぼ無料。外国人は外国人向けの料金)高い
待ち時間長いことが多い短い
サービス患者が多く、手厚いとは言えないきれいで丁寧。英語で受診しやすい

日本人の移住者は、私立病院やクリニックを使う人が多いです。ただ、私立病院は費用が高く、入院や手術になると、日本の感覚では驚くほどの金額になることもあります(集中治療室に入ると1泊10万円ほどかかる、という情報もあります)。

「物価が安いから医療費も安いだろう」と考えず、保険でカバーできるようにしておくのが安心です。

移住者が使える保険の4つの選択肢

1. クレジットカードに付いている海外旅行保険

いちばん手軽なのが、クレジットカードの海外旅行保険です。ただし、移住で使うには次の点に注意が必要です。

  • 期間が短い:多くのカードは「日本を出国してから最長90日(3か月)」まで
  • 利用付帯が増えている:旅行代金などをそのカードで払ったときだけ保険が付く「利用付帯」のカードが増えています
  • 補償額が少なめ:年会費無料のカードは、治療費の補償が数百万円までのものが多いです

そのため、カードの保険は下見の旅行や、移住してすぐの「つなぎ」として考えておきましょう。たとえば楽天カードは年会費無料で、旅行代金などをカードで払うと、出国から最長3か月まで海外旅行保険が付きます。

カードの保険については、こちらの記事でもまとめています。

マレーシア移住前に作るべきクレジットカード|日本にいるうちに準備すべき理由と選び方

2. 日本の保険会社の海外旅行保険(長期プラン)

日本の保険会社の海外旅行保険には、留学や長期滞在向けに、数か月〜1年といった長い期間に入れるプランがあります。日本語でサポートを受けられ、提携している病院ならキャッシュレスで受診できるのが大きなメリットです。

注意したいのは、基本的に日本を出国する前に申し込む必要があることです。移住したあとで「やっぱり入りたい」と思っても、入れないことが多いので、出国前に検討しておきましょう。また、保険料は期間が長くなるほど高くなります。

3. マレーシアの医療保険

マレーシアの保険会社の医療保険に入る方法もあります。長く住むなら、日本の海外旅行保険を毎年入り直すより、現地の保険の方が保険料を抑えられる場合があります。

一方で、契約や手続きは基本的に英語です。年齢や持病によっては入れなかったり、条件が付いたりすることもあるので、内容をよく確認してから申し込みましょう。

4. 会社の保険(就労ビザで働く人)

マレーシアの会社で就労ビザ(Employment Pass)をもらって働く場合、会社が医療保険を用意してくれることが多いです。

ただし、保険の内容は会社によってかなり違います。入社前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 外来(通院)もカバーされるか、入院だけか
  • 1年間に使える上限額はいくらか
  • 家族も対象になるか

また、マレーシアで働く外国人は、仕事中のケガなどを補償する公的な制度(SOCSO/PERKESO)の対象になります。ただし、これは主に仕事中の事故や障害に備える制度なので、ふだんの病気の治療費をカバーするものではない点に注意してください。

働き方・家族構成別の保険の考え方

こんな人保険の考え方
下見・短期滞在クレジットカードの海外旅行保険でカバー
就労ビザで現地の会社で働く会社の保険の内容を確認。足りなければ、カード付帯や民間の保険で補う
家族(配偶者・子ども・親)と一緒に移住家族が会社の保険の対象になるか確認。対象外なら家族の分の保険を用意
リモートワーク・フリーランス(デジタルノマドビザなど)会社の保険がないので、日本の長期の海外旅行保険か、現地の医療保険を検討
リタイア・年金で移住(MM2Hなど)年齢が上がるほど、入れる保険が限られる。条件を早めに確認

私の場合は、就労ビザで働いていたので、会社の医療保険(PMCareという会社の保険)に入っていました。この保険を使って受診すると、ふつうの風邪くらいなら、薬をもらって会計は数百円ほどでした。

会社の保険のほかに、クレジットカードの海外旅行保険も活用しました。クレカの保険には、持っているだけで補償される「自動付帯」と、旅行代金などをそのカードで払ったときに補償される「利用付帯」があり、どちらも補償される期間は長くて3か月ほどです。

そこで、自動付帯のカードと利用付帯のカードを両方持って行き、自動付帯の3か月が終わるころに、利用付帯のカードの補償が始まるように使いました。こうすると、実質半年ほどをクレジットカードの保険でカバーできます。一緒に移住した母も、同じようにクレジットカードの保険でカバーしていました。

※利用付帯の補償がいつから始まるか(出国後に交通機関の代金をカードで払ったときから、など)は、カードによって条件が違います。また、最近は自動付帯から利用付帯に変わったカードも増えています。この方法を使う場合は、必ず事前にカード会社の条件を確認してください。

出国前にやっておきたいこと

  • どの保険でカバーするか決める:到着から最初の数か月をどう乗り切るかも含めて考える
  • 日本の長期の海外旅行保険は、出国前に申し込む
  • クレジットカードの保険の条件を確認する:利用付帯なら、航空券などをそのカードで払う
  • 就労ビザの人は、会社の保険の内容を確認する:外来・上限額・家族の扱い
  • 持病がある人は、薬と英文の診断書を用意する:現地の病院にかかるときに役立ちます
  • 国民健康保険の資格喪失の手続きをする:海外転出届とあわせて、市区町村の窓口で

出国前の準備全体については、こちらの記事にまとめています。

マレーシア移住の出国前に必要な準備は? 10項目を元移住者が解説します

まとめ

  • 住民票を抜くと、日本の国民健康保険は使えなくなる
  • マレーシアの私立病院は費用が高い。保険でカバーできるようにしておく
  • クレジットカードの保険は最長3か月ほど。下見や移住直後の「つなぎ」に
  • 日本の長期の海外旅行保険は、出国前に申し込む
  • 就労ビザで働くなら、会社の保険の内容(外来・上限額・家族)を必ず確認

マレーシアで働きながら暮らしたい人は、現地就職の流れをnoteにまとめています。

「日本語だけでマレーシア就職」は本当にできる?求人探しから就労ビザ、初出勤までの全手順【実録】

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました