マレーシアの病院のかかり方【2026年版】私立と公立のちがい・日本語が通じる病院・費用と保険

「マレーシアで体調をくずしたら、どこの病院に行けばいいの?」
「英語が苦手でも、病院にかかれる?」

マレーシアに移住したり長く滞在したりすると、一度は病院のお世話になることがあります。日本とは病院のしくみがちがうので、事前に知っておくと安心です。

この記事では、マレーシアに1年住んでいた私が、病院の種類と選び方、日本語が通じる病院、かかったときの費用と保険の使い方をまとめます。医療機関や料金の情報は、2026年に確認できたものです。

この記事でわかること

  • マレーシアの病院の種類(公立・私立・街のクリニック)と選び方
  • 日本語が通じる病院・クリニック
  • 診察代の目安と、保険の使い方
  • 救急のときの連絡先と、移住前に準備しておくこと

結論:ふだんは街のクリニック、大きな病気やケガは私立病院

先に結論をお伝えします。

種類特徴向いている場面
街のクリニック(GP)近所にたくさんある。予約なしで行けることが多い風邪・腹痛など、ちょっとした体調不良
私立病院設備が整っていて待ち時間が短め。費用は高い検査・専門医の診察・入院・ケガ
国立・公立病院料金は安いが、とても混んでいて待ち時間が長い外国人はあまり使わない

外国人は、ふだんは街のクリニック、大きな病気やケガのときは私立病院という使い分けが一般的です。私立病院は日本より高くなることが多いので、保険の準備は必ずしておきましょう。

マレーシアの病院の種類

街のクリニック(GP)

マレーシアには「GP(General Practitioner)」と呼ばれる街のクリニックがたくさんあります。ショッピングモールの中や住宅街にもあり、風邪や腹痛など、ちょっとした体調不良ならまずここに行きます。

診察代は、マレーシア政府が決めている料金の範囲の中でクリニックが決めます。2026年度の予算発表では、GPの診察代の上限を35リンギットから80リンギットに引き上げる方針が示されました(下限は10リンギットのまま)。ここに薬代などが加わります。

私立病院

私立病院は設備が整っていて、待ち時間も公立より短めです。専門医の診察や検査、入院、ケガのときは私立病院に行くことが多いです。そのぶん費用は日本と比べて高額になりやすく、支払いができないと診てもらえないこともあります。

多くの私立病院では、海外旅行保険に入っていれば、その場でお金を払わずに受診できる「キャッシュレス受診」が使えます。

国立・公立病院

国立・公立病院は料金が安いですが、利用する人が多く、待ち時間がとても長いです。また、外国人はマレーシアの人と同じ補助を受けられないので、料金も高くなります(たとえば、外国人が専門医の外来にかかると120リンギット)。そのため、外国人が使うことはあまりありません。

日本語が通じる病院・クリニック

英語に自信がなくても、クアラルンプールやペナンには、日本語が通じる病院やクリニックがあります。外務省の「世界の医療事情」では、次のような医療機関が紹介されています。

地域医療機関日本語の対応
クアラルンプールGleneagles Kuala Lumpur日本人スタッフが平日9〜17時に勤務、通訳は無料
クアラルンプール周辺Sunway Medical Centre平日に日本人看護師を含むスタッフが勤務(要予約)
クアラルンプール周辺Pantai Hospital KL・Prince Court Medical Centre・KPJ Damansara日本語または日本人スタッフが勤務
クアラルンプール周辺ひばりクリニック・森のまちクリニック・あおいファミリークリニック など日本語で受診できるクリニック
ペナンIsland Hospital・Loh Guan Lye Specialist Centre・Penang Adventist Hospital日本語スタッフが対応

※日本語の対応の時間や予約の要否は変わることがあります。行く前に、各病院の公式サイトや電話で確認してください。コタキナバルの主な病院は英語での対応です。

日本語が通じる病院を、住む場所の近くで1つ決めておくと、いざというときに慌てずにすみます。

私が病院にかかったときのこと

私はマレーシアで働いていたので、会社でマレーシアの医療保険(PMCare)に入っていました。会社の保険で病院にかかると、ふつうの風邪なら、薬をもらって会計は数百円ほどでした。

私がよく行っていたのは、「オアシス」というコンドミニアムの中にあった「Klinik Oasis」という街のクリニックです。風邪をひいたときは、いつもここで診てもらっていました。

受診の流れは、日本とほとんど同じです。

  1. 受付で「保険で診てほしい」と伝えて、保険のカードを渡す
  2. 呼ばれるまで待つ
  3. 診察してもらう
  4. 薬をもらって、会計をする

昔の日本のように、クリニックでそのまま薬を出してもらえるので、薬局に行く必要がなく便利でした。

困ったのは、症状を聞かれたときに、英語の単語がわからないものがあったことです。なんとなく知っている単語を使って説明し、わかってもらえましたが、時間がかかりました。

診察で使う英単語を覚えておくと安心

症状を伝える英単語だけでも、出発前にメモしておくとスムーズです。

日本語英語
熱があるI have a fever.
せきが出るI have a cough.
のどが痛いI have a sore throat.
鼻水が出るI have a runny nose.
頭が痛いI have a headache.
おなかが痛いI have a stomachache.
下痢をしているI have diarrhea.
〜日前からsince 〜 days ago
薬のアレルギーがあるI’m allergic to (薬の名前).

診察代の目安と、保険の使い方

費用の目安は、次のとおりです。

  • 街のクリニック:診察代は政府が決めた範囲内(2026年度予算で上限80リンギットの方針)+薬代など
  • 私立病院:検査や専門医の診察があると、日本より高額になりやすい
  • 公立病院:外国人は補助がなく、マレーシアの人より高い料金

保険は、次のような組み合わせで準備するのがおすすめです。

  • 現地で働く人:会社の医療保険を確認する(私の場合はPMCare)
  • それ以外の人:長期滞在に対応した海外旅行保険に入る
  • どちらの人も:クレジットカード付帯の海外旅行保険も確認しておく

私は、持って行くだけで補償される「自動付帯」のカードの3か月が終わるころに、カードを使うと補償が始まる「利用付帯」のカードの補償が始まるようにして、実質半年をクレジットカード付帯の保険でカバーしました。

最近は利用付帯のカードが増えていて、出国前にカードで旅行代金などを払わないと補償されないこともあります。持って行くカードの条件は、必ず確認してください。

保険の選び方は、こちらの記事でくわしく解説しています。

マレーシア移住の保険はどうする?

クレカの海外旅行保険は「利用付帯」が主流に【2026年版】元マレーシア長期滞在者が条件と使い方を解説

救急のときの連絡先

  • 999:国・公立病院の救急車。搬送先は国・公立病院になり、病院を選べません
  • 私立病院に行きたいとき:救急車の会社(有料)に直接連絡して、私立病院への搬送を頼む
  • 私立病院の救急外来:24時間対応で、事前の電話がいらないことが多い

外務省の「世界の医療事情」では、999番は電話がつながらないこともあるとされています。救急車の会社の電話番号や、近くの私立病院の救急外来の場所は、住み始めたらすぐに確認しておきましょう。

移住前に準備しておくこと

  • 海外旅行保険・会社の保険・カード付帯の保険を確認する
  • 日本で飲んでいる薬は、多めに処方してもらって持って行く
  • 主治医に、英語の処方箋や薬の英語名(一般名)と量を書いてもらう
  • 住む場所の近くの、日本語が通じる病院を調べておく
  • デング熱など、蚊がうつす病気の対策(虫よけ・長そで)をする

薬の準備など、出国前にやることはこちらの記事でまとめています。

マレーシア移住の出国前にやることチェックリスト【2026年版】

まとめ

  • ふだんの体調不良は街のクリニック、大きな病気やケガは私立病院
  • クアラルンプールやペナンには、日本語が通じる病院・クリニックがある
  • 私立病院は日本より高額になりやすいので、保険の準備は必須
  • 救急車は999だと公立病院に運ばれる。私立病院に行きたいときは救急車の会社に連絡する

マレーシアの医療は、しくみを知っていれば安心して使えます。移住する前に、保険と、近くの日本語が通じる病院だけは確認しておきましょう。

コメント